Dir en grey『GAUZE』
- 品番: AMCM-4440
- 発売日: 1999/7/28
Dir en grey初のフルアルバム。
シングル曲が多く収録されると言うことで発売前は盛り上がっていました。
GAUZE -mode of adam-
★★★
金属音とサーカスのようなBGMの後にハードなバンドサウンドが入ってくるSE。
PVのCGが非常にチープですが、不思議と楽曲には合っているような気もします。
Schweinの椅子
★★★★
バンドとしてのグルーヴ感と要所で使われるデジタル音、そしてコーラスが印象的な初期ライブの定番曲。
ほとんどシャウトしているような楽曲ですが、この時期の京の高音シャウトはやはり不思議とキャッチーさをも感じさせます。
セリフ部分は「摂取により抗体を生じ抗原後退反応を起こす結果、抗原となった物質に対する生態反応が変わる現象」と言っています。
空で言える人も多いのでは。
ゆらめき
★★★★★
シングル版と同アレンジですが、前曲『Shweinの椅子』のセリフからの間がとてもいいです。
自分でMP3を編集してベストを作る際に、『Unknown… Despair… a Lost』の
呟きのあとにこの曲を入れるなどして模倣をした人もいるのではないでしょうか。
raison detre
★★★
ダンサブルかつ狂気的な世界観、そしてエログロなPVが印象的な曲。
この曲もデジタル音の使い方が上手いですね。
キャッチーと言うほどではないですが、耳馴染みのいいメロディーラインも特徴。
304号室、白死の桜
★★★★
ミドルテンポの淡々とした曲でメロディーもそれほどキャッチーではありませんが、聴き込むほどに味わいが増すスルメ曲です。
アコースティックギターの音色とドラムが印象的。
Cage
★★★
4thシングル。
アルバム中でも良曲に挟まれていてシングル曲ながら少し地味に感じます。
蜜と唾
★★★★
文字を反転させて『つみとばつ』と読ませるセンス、『惨劇の夜』の後日譚にふさわしい放送コードギリギリの歌詞など初期Dir en greyらしい楽曲です。
多用されるキメとベース音が抜群のテンポ感を与えており、サビもそこそこメロディアスなど意外に聴きやすい面も。
mazohyst of decadence
★★★
重々しいギターと長すぎる演奏時間が特徴で、メンバー自ら「飛ばしたくなる曲を目指した」と語っている曲。
確かに演奏時間は長いですが、効果音やセリフの使い方が面白く、京の絶叫シャウトももはや爽快と言えるレベルに達しているなど、言うほど飛ばしたくなる曲ではない気がします。
予感
★★★
アルバムの前にリリースされた人気曲。
他のシングル曲もそうですが、『GAUZE』を購入すればシングル版は特に買う必要はないと思います。
MASK
★★★
裏打ちドラムが心地よいリズミカルな曲。
キメから入るサビではわりとキャッチーな面も覗かせ、シャウト多めながらやはり聴きやすさもある楽曲ではないでしょうか。
二回目のAメロの左右に振られた音声などイヤホン推奨のギミックも。
残-ZAN-
★★★★
シングル版と同アレンジ。
後半は特に顕著ですが、メロウな曲とハードな曲の配置バランスがこのアルバムは抜群ですね。
アクロの丘
★★★
シングル版と同アレンジですが、13曲目『GAUZE -mode of eve-』の大部分が後半に追加されています。
GAUZE -mode of eve-
★
トラック的には『アクロの丘』に大部分が収録されています。
楽曲的には1曲目『GAUZE -mode of adam-』の序盤部分だけを抜き出したような感じで特に必要性を感じませんね。
総評
★★★★
YOSHIKIプロデュース以外の曲はアレンジ不足な面もあり、演奏力もこの頃は十分ではありません。
それを差し引いてもメジャーデビュー後の勢いそのままに多彩な楽曲を収録したこのアルバムは90年代V系を語る上で外せない存在感を持っていると思います。
シングルに見劣りしないアルバム曲が多く、全楽曲のPV製作に踏み切るだけのことはあります。
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