Kagrra『煌』
- 品番: PSTA-0020
- 発売日: 2002/5/1
前作『~夢イズル地~』で飛躍的なプロダクションとクオリティの向上を見せたKagrraのミニアルバム。
輪廻黙示録
★★★★
浮遊感と疾走感のあるインディーズ時代のKagrraが得意とする楽曲。
インディーズ時代のKagrraの楽曲に何回「浮遊感」と言う形容を使えば気が済むんだと言う話ですが、聴けば分かります。
キメも効果的に使われていて、アルバム一曲目としては申し分がないですね。
時空は無限の中
魂を解き放ち 唯揺れて
~夢イズル地~
★★★★
シングル版はジャケットのみ前後の~(全角チルダ)が付いていて、ブックレットでは『夢イズル地』表記だったのですが、煌ではブックレットで『~夢イズル地~』表記になっています。
曲調としては輪廻黙示録に近いですが、こちらの方がよりメジャー感があり差別化が出来ていますね。
基本レビューはシングル版で。
光降り頻る途を踏み締めこの唄に誘われるまま
西遊記
★★★★
ポップな曲調ながらBメロ~サビでは複雑なリズムを刻む曲。
短い間奏の中で見せるバンドの一体感が素晴らしいですね。
キャッチーなサビも特徴。
破壊の太刀を握り占め永い闘に終焉を
傀儡の躁鬱
★★
『かいらいのそううつ』と読みます。
ミニアルバムに一曲はあるダークでスローテンポな曲。
夢イズル地の『戯園』に比べると変化に乏しく、物足りなさを感じますね。
僅か4:16が長く感じてしまうのはKagrraらしくない。
悲文
★★★★★
管理人の語彙では「厭世的」、「浮遊感」と言う言葉でしか表せない世界観を体現するこの時期のKagrraの楽曲ですが、悲文はその中でも恐ろしい完成度を持ちます。
変拍子を刻むミドルテンポの曲の中に効果的に盛り込まれたベースとギター、淡々と刻まれるドラムが無情に過ぎる時間を感じさせます。
恐らくは二度と会えない人を思った歌詞も非常に練り込まれており、ラスサビの転調もいいですね。
永遠に届かぬ手紙 書き綴る思いを乗せて
罪ト罰
★★★
秀逸なサビのメロディー、Aメロ~Bメロ~サビと曲調が目まぐるしく変わる曲調など面白い要素もあるのですが、少しアレンジに隙間が多いですね。
アウトロが長いインストゥルメンタルになっていて、ここは音圧が上がります。
ループして聴くと悪くはないのですが、煌の中では印象が薄い。
総評
★★★★★
Kagrraのインディーズ時代のミニアルバムの中でも最高傑作と言えるアルバムではないでしょうか。
キラーチューンの完成度はもちろん、プロダクションが良くなったことにより楽曲の作り込み具合がよく分かります。
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