Kagrra『桜華爛漫』
- 品番: PSTA-0041
- 発売日: 2003/9/24
インディーズ時代最後のミニアルバム。
桜花爛漫
★★★★
『桜』シリーズに外れなし。
メジャー感あふれるコード進行ながら、少し寂しさを伺わせる楽曲。
Bメロのアクセントの付け方が相変わらず上手いですね。
歌詞のテーマは『別れ』『卒業』と言ったところでしょうか。
果てない夢を教えてくれた貴女に 今なら言えるありがとう
じゃじゃうま姫伝
★★★
アップテンポでギターのカッティングが映える曲。
「悪を嫌い 奇をてらい」など歌詞の言葉遊びが面白いですね。
楽曲の構成上仕方ないとは思いますが、少しメロディーが弱いです。
逢魔ヶ刻
★★★
重々しいギターが鳴り響くダーク系の楽曲。
情景が浮かぶような歌詞を巧みにメロディーラインに当てはめる一志のセンスの良さが伺えます。
クオリティーは認めつつも、やはりこの手のタイプの曲はアルバムのフック以上の価値をなかなか見出せません。
母へ…
★★★
恐らくは死別した母親へ当てた歌詞。
ボーカルも情感が籠もっていますが、色々演奏で表現できるバンドなのにバッキングが大人し目で少し物足りなさを感じます。
七月七日の前座と言った印象が強いですね。
七月七日
★★★★★
デジタルの意匠、テクノビートを大々的に取り入れ、新境地を開拓した曲。
かと言って無機質にはなっておらず、和要素も残しつつ、テンポダウンするBメロからサビの開放感と言う得意な構成を昇華しています。
独特かつ美しいメロディーラインも特徴で、これは他のボーカルでは難しいのでは、と感じてしまいますね。
もしもこの願い 叶うのなら私を
あの人の許へ 導いて
桜舞い散るあの丘で ~Instrumental~
★★★★
『桜舞い散るあの丘で kaeri:咲 弐零零弐 ver.』のボーカルをなくしたようなアレンジ。
やはりピアノの音色が抜群。
し、み、め、ゆ、き、さ、あ(シークレットトラック)
★★★★
『鵺』のリードナンバーのアレンジ版。
CDを逆再生すると聴くことが出来る、と言う懐かしいギミックが仕込まれています。
プロダクションが悪かった鵺に比べて圧倒的に音の抜けの良さが際立ちます。
ですが、曲としてはテンポダウンとキー下げにより、大サビの良さが薄れてしまっている感じがします。
V系バンドが初期の楽曲をリメイクするとこう言う「大人のアレンジ」になりがちなんですが、初期には初期の良さがあるんですよね。
唯 微笑み浮かべ 静かに息をとめて
約束の あの土地へ 揺らめくまま
彼方まで広がる 薄雲の中へ
光に導かれて 揺らめくまま
総評
★★★★
インディーズ最後の作品として、メジャー級のクオリティを見せつけた作品だと思います。
楽曲もバラエティー豊かなので、人によってハマる作品は変わってくるかと。
Kagrraの楽曲は聴いていた時期を思い起こさせてくれる楽曲が多いのですが、桜華爛漫は季節感が強く、特にその傾向が強いと感じます。
今からでも聴いてくれる人が増えてくれると良いですね。
関連記事
この投稿へのトラックバック
トラックバックはありません。
- トラックバック URL
この投稿へのコメント