Kagrra,『雫』
- 品番: COZA-249, COZA-250
- 発売日: 2007/2/14
『燦』からおよそ1年半ぶりのメジャー3rdフルアルバム。
このアルバム以降、フルアルバムのリリースが中心になり、音源の発売ペースは落ちていきます。
うたかた
★★★★
アルバム冒頭にシングル曲はKagrra,としては珍しい配置。
レビュー詳細は『シングル版』で。
たとえば この背に羽があるなら
旅立った貴方を追いかけて
さようなら
★★★★
『君』『僕』口調かつ曲調もJ-POP然としたストレートなラブソング。
アレンジもシンプルですが、実験的な試みと言う感じはなく、むしろ完成度は高いです。
Kagrra,の演奏力であれば普遍的な曲でも平均以上に聴かせてくれるんだな、と言う感じ。
和要素はあるようなないような。
この詩を今唄う事で 君に本当のさようなら、、、
風
★★★
クリスマスソングのような趣さえあるポップな曲。
ドラミングがしっかりKagrra,であることを主張。
手癖で作ったようなラフさがありつつも、やはり完成度は高い。
維新
★★★
Bメロのトーンダウン、三拍子など和要素、Kagrra,らしさが多分に含まれる曲です。
少しサビのメロディーが弱いのが残念ですが、楽曲そのものは『煌』あたりのスタイルの正当進化と言えます。
破戒
★★
ジャズ要素のある曲。
一人称『俺』や本気と書いてマジと読んだりする歌詞が少し戸惑います。
ベースが驚くべきテクニックを披露しているものの、曲単体としては変化球以上の意味合いは乏しく感じます。
運命の糸
★★★★
一度聴いたら忘れない叙情的なイントロが特色。
変拍子を刻むサビでは感動的なギターとメロディーが聴けます。
Kagrra,のこの手の曲としては演奏時間がコンパクトですが、密度は濃いです。
悲しみと手を繋いだ憎しみ 愛しさが環を紡いだ糸が
私を苦しめている
叫び
★★
うたかたのカップリング。
9曲入りのアルバムに入ってくると言うことはやはり両A面扱いと言うことなのでしょうが、どうにも弱いです。
霞んだ冬の向こうに、、、
★★★★
得意の『冬』曲。
スケール感もあり、メロディーも流暢で聴きやすい良バラードです。
Kagrra,のこの手のバラード曲では2回目のAメロやBメロで変化を付けてくるのが常ですが、案外アッサリ終わってしまうので少し拍子抜けする感もあり。
この雪が散れば 貴方はまた
遠いあの街に 消えて行く
雫
★★★
ピアノの旋律が美しい表題曲は曲も歌詞もスケールが大きいバラード。
アウトロの演奏時間が極端に長いのですが、その分の変化はボーカル入りの箇所に回してほしかった感もあり。
総評
★★★★
和要素が薄れ、ポップスっぽい曲が増えたことで賛否が分かれそうですが、通して聴くと普通に耳に馴染むアルバムです。
飛び抜けたインパクトを与える音源ではありませんが、気づくとリピートしている気がする。
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